将来のNASA月面輸送ミッションにおける主契約者としての提案資格を獲得
株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)(証券コード9348)は、米国法人であるispace technologies U.S., Inc.(以下ispace-U.S.)が、米国航空宇宙局(NASA)の商業月面輸送サービス2(Commercial Lunar Payload Services 2:CLPS 2)プログラムにおけるIndefinite Delivery Indefinite Quantity(IDIQ)*¹の契約事業者に選定されたことを発表しましたので、お知らせします。
*¹IDIQ(Indefinite Delivery/Indefinite Quantity):発注数量や時期を事前に確定せず、必要に応じて個別発注を行う契約方式

NASAの月面構想プログラムマネージャーのCarlos García-Galán氏(左)とispace-U.S. CEOのElizabeth Kryst(右)
本選定は、米国時間11月7日(土)に米国フロリダ州のNASAケネディ宇宙センターで、建国250周年を記念する航空宇宙イベント「MAX POWER」にて発表されました。
今回の選定により、ispace-U.S.は、今後NASAが発行する個別の月面輸送ミッションに関するタスクオーダーに対し、主契約者(Prime Contractor)として、自社で開発を進めるULTRAランダーや将来的に開発される新たなランダーを活用した輸送サービスをNASAに提案し、競争入札に参加し、受注を目指すことが可能となりました。
CLPS2は、NASAが科学・探査・技術実証等を目的とするペイロードの月面への輸送サービス等を米国の民間事業者から調達するプログラムです。CLPS2は、今後10年間にわたりNASAが実施する月面輸送ミッションを対象とした新たな枠組みであり、契約総額は100億米ドルとされています。なお、今回の契約事業者への選定自体は特定ミッションの受注を意味するものではなく、今後NASAが発行する個別のタスクオーダーへの提案資格を得たものです。
*2 オプション5年間を含めると発注期間は最大15年間

ispace-U.S.はこれまで、CLPS1に関連するミッションにおいては、主契約者ではなく下請事業者としてNASAのミッションを支援してきましたが、今後は、米国企業としてNASAへ直接提案を行うサービスプロバイダーの一社となります。これは、日本に本拠点を置く民間宇宙スタートアップ企業の米国法人が、米国の月面輸送市場における主契約者として認められた画期的な事例であり、過去二度の月面着陸ミッションの実績を通じて培われたispaceがグローバルに保有する月面着陸を実現していく技術開発力および月ミッションの運用能力が、NASAにより一定の評価を獲得したことを示すものと言えます。
- ispace-U.S. CEO、 Elizabeth Krystのコメント
「NASAよりCLPS2の契約事業者として選定いただいたことを大変光栄に思います。米国のチームはこれまで6年間にわたり月面輸送サービスの実現に向けてエンジニアリングや統合、試験、ミッションの運用等各分野で着実に経験を積み重ねてきました。今回の選定により、NASAの将来の月ミッションにおいて、私たちのULTRAランダーを活用した輸送サービスを、直接提案できる立場となりました。この成果を、新たなスタートとし、NASAの月面活動を支えるパートナー企業となれるよう、取り組んでまいります」
- ispace U.S. EVP Business Development、 Bretton Alexanderのコメント
「NASAの将来の月ミッションに対し、ULTRAランダーによる輸送サービスを提案できることをとてもうれしく思います。ULTRAランダーは、化学ミッションや技術実証ミッションに求められる高い信頼性と優れたコスト競争力を備えています。私たちは、月面のあらゆる地点へ柔軟にアクセスできる輸送手段を提供していくことで、NASAの月面活動と月面基地に係るインフラ構築に貢献していきたいと考えています。」
- ispace-U.S.について
コロラド州デンバーを拠点とするispace-U.S.は、自社でのランダー開発、組立、統合、試験、運用の機能を備えており、現在は日米ランダーを統合した新モデル「ULTRA」ランダーの開発を進めている。また、これまでispaceは2度の月ミッションを実施しており、その開発・運用経験も活かされている。同社はこれまで月面輸送ミッションの開発や関連技術基盤の整備に2億米ドル超を投資してきた。
- 株式会社ispace ( https://ispace-inc.com/jpn/ )について
「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在約350名のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営した。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスおよびデータサービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、新たに月周回の自社衛星を活用した、通信・測位を中心とするルナ・コネクトサービスの提供も目指す。2023年には民間企業として世界で初めて月面着陸に挑戦するミッション1を実施。2025年にはミッション2を実施し、月周回までの確かな輸送能力や、ランダーの姿勢制御、誘導制御機能を実証することが出来た。最速2027年には新ミッション2.5として月周回衛星1基を月周回軌道へ投入することを予定。2028年iには、経済産業省のSBIR補助金を活用し、日本拠点が主導で開発を進めるランダーモデル「ULTRA(ウルトラ)」によるミッション3の打ち上げを予定しており、続く2029年iiには南極近傍への高精度着陸を目指すミッション4の打ち上げを予定している。
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I 当該打上げ時期については2026年11月時点の予定であり、今後変更する可能性があります。なお、当社が補助対象事業として採択されたSBIR(Small Business Innovation Research)制度の公募テーマ「月面ランダーの開発・運用実証」の事業実施期間が原則として2027年度とされており、SBIR制度に基づく補助金の対象となるミッション3は、当初2027年中の打上げとして経済産業省及びSBIR事務局と合意しておりましたが、2026年11月時点では当社内の開発計画上、2028年内の打上げとなることを見込んでおります。本変更については今後、関係省庁及びSBIR事務局と調整中の段階であり、最終的には経済産業省により正式に計画変更が認可されることとなります。
ii 2026年11月時点

