2026年1月14日
株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)(証券コード9348)は、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(東京都調布市、理事長:山川 宏、以下JAXA)と「月域におけるスペースデブリの低減と廃棄管理に関する推奨事項に係る検討」について契約を締結しましたので、お知らせいたします。
スペースデブリを増やさないための対策は、持続可能なシスルナ経済圏の実現にとって重要な課題です。現在、国連(COPUOS)やIADC(Inter-Agency Space Debris Coordination Committee)など、多くの宇宙関連機関や組織がスペースデブリを低減するためのガイドライン等を提案、策定しているものの、これらのガイドラインは必ずしも月域における活動を想定した内容ではありません。今後、月周回軌道上や月面における開発、探査の活発化が見込まれる中で、将来的にはミッションを終了した宇宙機の廃棄方法やその管理の在り方などが課題となると考えられます。
こうした状況を踏まえ、ispaceは、アルテミス合意の枠組みの下で日本を含む署名国が検討を進める、アルテミス合意署名国が遵守することを想定した「月周回及び月面におけるスペースデブリ低減と廃棄管理に関する推奨事項草案」に関し、民間事業者の視点からその実効性を検討する業務をJAXAから受託しました。
本業務においてispaceは、これまでの二度の月ミッションで培った、月着陸船(ランダー)および月面探査車(ローバー)の開発およびミッション運用、また現在開発が進む月周回機の開発に関する知見を活用し、推奨事項草案を遵守するために必要となる要件を整理し、それらが技術的・運用的に実現可能であるかについて分析を行い、JAXAへ提供する予定です。
- 株式会社ispace 代表取締役CEO &Founder 袴田武史のコメント
「このたびJAXAより請け負うこととなった検討業務は、シスルナ経済圏の発展を目指す私たちを含め、月面開発に携わるすべての人々にとって重要な課題と言えます。ispaceが培ってきたこれまでのミッション開発の知見から、月域に特化した視点でスペースデブリ低減と廃棄管理推奨事項草案の内容を精査し、持続可能な宇宙利用に貢献していきたいと思います。」
- 株式会社ispace ( https://ispace-inc.com/jpn/ )について
「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在約300名のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営した。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行う。2022年12月11日には SpaceXのFalcon 9を使用し、同社初となるミッション1のランダーの打ち上げを完了。続くミッション2も2025年1月15日に打上げを完了した。これらはR&D(研究開発)の位置づけで、ランダーの設計および技術の検証と、月面輸送サービスと月面データサービスの提供という事業モデルの検証および強化を目的としたミッションであり、結果、ispaceは月周回までの確かな輸送能力や、ランダーの姿勢制御、誘導制御機能を実証することが出来た。2027年iには、米国法人が主導するミッション3(正式名称:Team Draper Commercial Mission 1)の打ち上げを予定しており、ミッション1、2で得られたデータやノウハウをフィードバックした、より精度の高い月面輸送サービスの提供によって、NASAが行う「アルテミス計画」にも貢献する計画。さらに、2028年iiには、経産省SBIR補助金を活用し、現在日本で開発中のシリーズ3ランダー(仮称)を用いたミッション4の打ち上げを予定している。
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i 2026年1月時点の想定
ⅱ当該打上げ時期については2026年1月時点の予定であり、今後変更する可能性があります。なお、当社が補助対象事業として採択されたSBIR(Small Business Innovation Research)制度の公募テーマ「月面ランダーの開発・運用実証」の事業実施期間が原則として2027年度とされており、SBIR制度に基づく補助金の対象となるミッション4は、当初2027年中の打上げとして経済産業省及びSBIR事務局と合意しておりましたが、2026年1月時点では当社内の開発計画上、2028年内の打上げとなることを見込んでおります。本変更については今後、関係省庁及びSBIR事務局と調整中の段階であり、最終的には経済産業省により正式に計画変更が認可されることとなります。