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ispace、史上初の挑戦に向けた始動から7年。 宇宙開発の未来を拓いた民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」は 世界中の皆さまへ大きな感謝と共に堂々のフィナーレへ!

2025年12月5日

株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史、以下ispace)(証券コード9348)は、2025年12月7日(日)、全22社のパートナー企業との契約満了を以て、2018年9月に始動した民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」を終了することをお知らせいたします。

私たちispaceが掲げる「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」というビジョンにご賛同いただき、様々な業種のパートナー企業の皆さまと共に月を目指し、共に月と地球の間のシスルナ空間における経済圏を創る、という偉大な挑戦を実現することが出来ました。オフィシャルパートナーであり「VENTURE MOON」というミッション名を命名いただきました株式会社三井住友銀行様を始めとする全パートナー企業の皆さまに、この場を借りて心より感謝申し上げます。そして「HAKUTO-R」を長年応援いただいた多くの日本国民の皆さま、そして世界中の皆さまに、心より御礼を申し上げます。

2018年当時、民間企業による月ミッションを誰もが想像し得なかった時代、私たちispaceは史上初の民間企業による月ミッション実施を掲げた月面探査プログラム「HAKUTO-R」を立ち上げ、月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月面を探査するためのローバー(月面探査車)の独自開発を進めました。R&D(研究開発)の位置づけで実施した2023年および2025年の2度のミッションでは、ispaceはランダーを米国のSpace Exploration Technologies社(以下Space X)によるFalcon 9ロケットで打ち上げ、月周回までの確かな輸送能力や、ランダーの姿勢制御、誘導制御機能などを確実に実証することが出来ました。私たちispaceは「HAKUTO-R」パートナー企業の皆さま、全世界のサポーターの皆さまと共に、民間企業による宇宙開発の歴史を拓くことができたと考えています。

本プログラムはここで幕を閉じますが、ispaceの民間企業による月ミッションの挑戦はその歩みを止めません!日本の次期成長産業として宇宙を取り巻く環境は活発であり、民間事業への注目が一層高まっています。私たちは「R&Dフェーズ」を終え、ミッション1、ミッション2からの学びを確実に次へと繋げ、いよいよ「商業化初期フェーズ」へと移行します。2027年にはNASAによるCLPSプログラムにも選定されている米国主導のミッション3、2028年には経済産業省のSBIR補助金を活用して開発中の日本主導の新型のシリーズ3ランダー(仮称)を用いたミッション4を計画しています。引き続きispaceは「その先へ。」歩みを進めてまいります。

● 株式会社ispace 代表取締役CEO Founder 袴田武史のコメント

「HAKUTO-Rとして歩んだ7年間でispaceが学び、習得した知見やデータの数々は、支えてくださったパートナー各社、株主、ペイロードカスタマー、政府関係者、そして従業員やその家族と得た成果であり、大きな資産です。人類の生活圏を宇宙に広げ、人々がより豊かに暮らせる持続性のある世界を目指し、ispaceは今、次のミッションに向けて一丸となり「その先へ。」歩みを進めています。挑戦を続け、想いを継承し、経験を未来に活かすことで、この7年間HAKUTO-Rに携わってくださったすべての皆さまへ恩返しが出来れば幸いです。」

● HAKUTO-R パートナー企業さま一覧

● HAKUTO-Rオンラインストア クローズについて

HAKUTO-R関連グッズを取り扱っておりましたオンラインストア(https://hakuto.r.ispace-inc.com/hakuto-r/jpn/online-store/)は、12月7日(日)をもちましてクローズいたします。これまで多くの皆様にご利用いただき、心より御礼申し上げます。誠にありがとうございました。

● ispace公式SNS アカウント名変更について

現在、ispaceが運営する「HAKUTO-R」のX、Facebook、およびYoutubeの公式アカウントは12月8日(月)より、新たなアカウント名に変更し、引き続き運用を行ってまいります。これまでの投稿内容もすべて同アカウントで閲覧可能となります。詳細は、各SNSの更新後にご確認ください。

● 株式会社ispace ( https://ispace-inc.com/jpn/ )について

「Expand our planet. Expand our future. ~人類の生活圏を宇宙に広げ、持続性のある世界へ~」をビジョンに掲げ、月面資源開発に取り組んでいる宇宙スタートアップ企業。日本、ルクセンブルク、アメリカの3拠点で活動し、現在約300名のスタッフが在籍。2010年に設立し、Google Lunar XPRIZEレースの最終選考に残った5チームのうちの1チームである「HAKUTO」を運営した。月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型のランダー(月着陸船)と、月探査用のローバー(月面探査車)を開発。民間企業が月でビジネスを行うためのゲートウェイとなることを目指し、月市場への参入をサポートするための月データビジネスコンセプトの立ち上げも行う。2022年12月11日には SpaceXのFalcon 9を使用し、同社初となるミッション1のランダーの打ち上げを完了。続くミッション2も2025年1月15日に打上げを完了した。これらはR&D(研究開発)の位置づけで、ランダーの設計および技術の検証と、月面輸送サービスと月面データサービスの提供という事業モデルの検証および強化を目的としたミッションであり、結果、ispaceは月周回までの確かな輸送能力や、ランダーの姿勢制御、誘導制御機能を実証することが出来た。2027年iには、米国法人が主導するミッション3(正式名称:Team Draper Commercial Mission 1)の打ち上げを予定しており、ミッション1、2で得られたデータやノウハウをフィードバックした、より精度の高い月面輸送サービスの提供によって、NASAが行う「アルテミス計画」にも貢献する計画。さらに、2028年iiには、経産省SBIR補助金を活用し、現在日本で開発中のシリーズ3ランダー(仮称)を用いたミッション4(旧ミッション6)の打ち上げを予定している。

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i  2025年12月時点の想定

当該打上げ時期については2025年12月時点の予定であり、今後変更する可能性があります。なお、当社が補助対象事業として採択されたSBIR(Small Business Innovation Research)制度の公募テーマ「月面ランダーの開発・運用実証」の事業実施期間が原則として2027年度とされており、SBIR制度に基づく補助金の対象となるミッション4は、当初2027年中の打上げとして経済産業省及びSBIR事務局と合意しておりましたが、2025年12月時点では当社内の開発計画上、2028年内の打上げとなることを見込んでおります。本変更については今後、関係省庁及びSBIR事務局と調整中の段階であり、最終的には経済産業省により正式に計画変更が認可されることとなります。

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